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You'd Be So Nice to Come Home To / Helen Merrill with Clifford Brown

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よく言われることですが、アナログ盤時代の音楽は『ジャケットを見ればその内容が想像できる』そうです。実は、私もこの言葉を信じ音楽漁りをしておりますが、その盤なんかもまさにその好例だと思います。

っと、言うことで、本日は吐息混じりな歌声がとっても素敵な女性、ヘレンの曲を。「どうもジャズはねぇ」っと二の足を踏んでしまうような人にもかなりオススメなのがこの曲です。日本人の所謂“ジャズ・ボーカル”ってイメージはこの曲に含まれているのではないでしょうか?

しかし、何度聴いてもホントにセクシーです。小気味よいリズムの曲をこんなにセクシーに歌い上げるのはとっても難しいこと。それをあたかも下目使いで手招きするように歌い上げるのはかっこよすぎます。

そして、何と言ってもクリフォード・ブラウンのペット。このフレージングがまた痺れます。特に、ピアノが静寂を作り出した後のソロは、タメも効いていて私もついついギターでなぞりたくなってしまうほどです。

私が持っているのはCDだけれど、アナログ盤ならばこの素敵なジャケを眺めながら、分厚い音を堪能できるんだろうなぁ。

≪From アルバム『Helen Merrill 』≫

踊ろよベイビー / Bette Midler

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まるでアメリカのスクリーンにいつも登場するような、男を惑わす“魔女”そのものですね。セクシーな容姿と吐息まじりのウィスパーボイスでこんなスタンダードを歌われた日には、卒倒してしまいそうです。

っと、いうわけで今日は女優であり歌手であるベッド・ミドラーが歌うこの曲です。誰もが知っているオールディーズ・ナンバーも彼女の色気が加わるとこんなにも化けるのですね。

私としてはアレンジも好きで、特にサビに入るまでのベースが中心にボンゴとピアノが脇を固める構成にグッときてしまいます。やっぱり、ウィスパーボイスにはシンプルでメロディアスなベースがしっくりきます。

日本ではあまり“歌手”として認知されていない彼女だけれど、その理由が私には思い浮かびません。“エロかっこいい”が流行ったあとだから、“大人の色気”のブーム到来に密かに期待する私メです。

≪From アルバム『グレイテスト・ヒッツ 』≫

恋を抱きしめよう / Paul Maccartney

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実は、昨日とある国内の有名ミュージシャンのミニ・ライブに意図せず遭遇してしましました。最初は、立ち寄る程度の気持ちでしたが、さすがはプロ、結局最後まで見入ってしまいました。ミニ・イベントだったので1人でアコギ1本だけ(多少、打ち込みをかぶせた曲もありましたが)。そこに忘れかけていた“うたの力”を感じました。

っと、言うことで今日は大物の生々しいライブ音源から。
この音源を最初に聴いたとき、実はとってもびっくりしました。なんせ、途中で止めてやり直す場面も含まれていたから。臨場感をあじわってもらうための仕掛けなのだろうけれど、そんな発想が生まれることにポールの人柄を感じてしまうのでした。

肝心の曲の方は、どのライブ盤よりも生々しい。録音状態もあるだろうけれど、アンプラグトな状態で演奏しているので、曲自身がもつ魅力を最大限感じることができます。アリーナライブと違って、とってもリラックスした雰囲気もいいし、パーカッションも鮮明に聞こえてとても新鮮です。

10数年流行した、アンプラグト企画。最近ではかなり下火になってきてはいますが、この曲や昨日のようなライブを聴くと生音の楽しさを実感できます。せっかく思い出した“うたの力”、しばらく手持ちの音源で堪能しようと思います。

≪From アルバム『公式海賊版』≫

the Rose / 鈴木 重子

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私の大好きな映画『ローズ』。華やかな面とそれとあまりにもギャップの大きい陰の面をもったジャニスをモデルにした映画です。

この曲はそのものズバリその中で使われているもののカバーです。
劇中で使われていたオリジナルも大好きですが、この人のバージョンもとてもハマってしまいました。

レンジの狭いエレピの伴奏とともに何かを憂いでいるかのような歌い方、とても好きです。透き通った歌声の中の深みを感じることができます。

この歌の最後の節の“春になればバラの花を咲かす種だということを思い出して”っという表現もとても好きです。彼女の声の深みも相まって、久々にグッときました。
まだケツが青かった頃、この言葉にどんなに励まされたことか・・・いまもあまりかわらないかもしれませんが。

≪From アルバム『Just Beside You』≫

Only You Know and I Know / Delaney & Bonnie & Friends

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春の晴れた日はとってもドライな空気が漂って、多少埃っぽい感じがあります。そんな中砂煙を見ると、アメリカの南部ってこんな感じなのかなぁっと、妄想を膨らましてしますわけです。

っと、言うことで、今日は南部のスーバー“夫婦”ディオのライブ盤からの1曲です。

この曲のとっても好きなところは、男女ディオの魅力が最大限つまっていること。ボーカルを入れ替えたり、ソウル・フィーリングたっぷりにハモッたり・・・こんなに男女ディオの可能性は広いのかぁっと感じてしまいます。

そして、バックのフレンズも凄いメンバーばかり。特にクラプトンとD.メイスンが左右のギターを弾いているってのは豪華すぎます。そのほかにも、後のデレク&ドミノスのメンバーやリタ・クーリッジがバック・コーラスだったりとホントに凄いメンバーです。そして、これだけのメンバーがそれぞれの立ち位置をしっかりわきまえて程よい緊張感のなかで演奏している雰囲気が目に浮かびます。

普通、凄いメンバーばかり集めてしまうとどうしても個人プレーに走ってしまい、面白みにかけるところが出てしまうものだけれど、さすがにこれだけのメンツだと違うなぁ~。

≪From アルバム『オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン』≫