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All Right Now / Free

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この荒っぽさ、若々しさはいつ聴いても気持ちいいものです。
「ヘビー・ロック」なんて言葉のカケラもなかった頃の彼らの活動期、今だったら間違えなくそのジャンルに分類されるんだろうなぁ。

っと、いうわけで今日の曲はフリーの曲を。
70年に発表されたこのアルバムはあまりに有名なので、ロックが好きな方、特に私のようなギターにかかわりを持っている方には好きな方が多いのではないでしょうか?

その中で、この曲はあまりにも有名すぎます。
なんたってイントロからかっこよすぎます。
ゴリゴリ押してくるようなギターのサウンドがたまらない!!
レスポールとマーシャルのハード・ロック王道サウンドなんだけれど、シンプルゆえにかっこよい。

そして、ツボはなんといってもドラム。
淡々とリズム・キープをしていますが、Bメロまえのフィル・インが曲の構成上とってもいいポイントなんじゃないでしょうか?

あと、ウッド・ブロックね。
この曲を重たくしすぎずに適度なポップスにしています。

しかし、20歳前後でこんな音楽が作れてしまうものなのでしょうか?ハード・ロック以前にブルースへの憧れも感じるし、同世代のツッペリンなんかへのライバル心も見えたりします。

ハードロックはやっぱり70年代が熱い!!

≪From アルバム『Fire and Water』≫

ダイスをころがせ / Rolling Stones

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なぜか、自分の気持ちが愚れかけたとき、恋しくなるのはどんなに激しいハード・ロックよりも70年代初期のまだワルだったころのストーンズだったりするんです。

そして、そんな中でもこの曲は特に好きな曲。
なんたって、乾いた音が醸し出すアーシーな南部な雰囲気と、図太いギター、酔いどれのようなミックのボーカルとそれに呼応するコーラス隊が最高に不良な雰囲気を作っているじゃないですか。

特に私が好きなのは、ライブでは毎度ハイライトにもなっている間奏部分。ハードロック以降の間奏ではギターが前面に出てくるようなソロが普通だけれど、この頃の彼らは、通常のバッキングから2本のギターの絡みを発展させたような感じ。ライブでは、そこにキースのピアノのデタラメ弾きが加わったりして、さらにスリリング!!

間違いなく私の中のストーンズ・ナンバーのベスト3には入る名曲。
そして、この曲とアルバムジャケットを片手に、今夜も私はウイスキーを飲み続けるのでした。

≪From アルバム『メインストリートのならず者』≫

Telegram Sam / T. Rex

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誰がなんと言っても、70年代を代表する名曲のひとつ(少なくとも私の中では・・・)はなんといってもこの曲でしょう。このギターリフ、怪しげなコーラス、ボランの艶っぽい声、そのどれをとってもすべてがポップで輝いています。

もちろん、それ以前の彼らの曲も好きだけれど、この頃の特にこの曲では彼らの持つポップなセンスが全開ですね。

演奏の肝は実はベースと左チャンネルの図太く歪んだギター。聞こえづらいけれど、この曲の音の厚みをこれほどまでに表現するにはこの2つの要素が欠かせないのです。実は学生の頃、自分のバンドで演ってみてわかった事なんだけれどね。

それにしてもボランの言葉のリズム感というか、韻の踏み方というか、本当に超越していますね。ボーカルがこんなに違和感なくメロディとしてすんなり耳に聞こえてくる曲って、私はそんなに多く知りません。

≪From アルバム『Slider』≫

名高き盗賊の伝説 / Kate Taylor

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前回の続き? で、テイラー家の長女の曲を。
このアルバムがケイトのデビューあるばむのようですが、彼女の場合、シンガー・ソングライターというよりは「女性シンガー」っと言ったほうが的確なのかもしれません。

事実、このアルバムでも自作曲はありません。

っで、この曲なのですが、文句なしにかっこいいですよ。
まずは私が敬愛するギタリスト、ダニー・コーチマーのワウをかけたマシンガン弾き(勝手に名づけました・・・)が冴えまくるところです。イントロから全開で、ファンキーなパーカッションとともにこの曲の粘度を高めてくれています。

そして、ケイトの素朴な、ゴスペルチックなボーカルとともにその脇を固めるコーラス陣キャロル・キングをはじめ、当時のSSWシーンによく目にする名前が並んでいます。

こんな豪華なメンバーでデビュー・アルバムを作れるなんて、きっと最高の思い出になるんでしょうね。

ちょっとまてよ、ベースに「チャールズ・ラーキー」の名前が・・・。ってことは、あのシティのメンバーが全員参加してるってことですかぁ。恐るべし・・・。

≪From アルバム『Sister Kate』≫

Good Friends / Livingston Taylor

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雨の日はどうして、シンガー・ソングライター系の音楽が聴きたくなるのだろう?昔から雨のふる休日、私は無性にその音楽を求めてしまうのです。

そんな気分で今日はジェイムス・テイラーの実弟、リヴィングストン・テイラーの曲を紹介します。

このCDは最近入手しましたが、第一印象は「やっぱ兄弟だね」っということでした。声も似ていれば、メロディラインもとっても近いのね。ものの本によれば、ミュージシャンだらけのテイラー家の中でこの2人が一番似ているとのこと。

っで、この曲ですが、とても私の気分を優しいものにしてくれます。彼の弾く乾いた音のギターと素朴に、丁寧に歌い上げるメロディがとても素敵なのです。

ギターだって、派手なプレイをしているわけではなく、せいぜいコードを分散させた程度のどちらかといえばリズム重視の演奏。
ボーカルにいたっては、少し頼りないけれどそこが最大の魅力。数箇所、コーラスが入る以外は本当にボーカル1本だけなんです。

いわば、徹底的にシンガー・ソングライター系の魅力のひとつである“個の空間”を追求したようなスタイルなんです。

弱冠20歳のデビューアルバムなんだけれど、そんなことを考えさせないような完成度。ジェイムスの初期の曲と似て非なる雰囲気を持つ彼の曲にぞっこんな私メでした。

≪From アルバム『Livingston Taylor』≫