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葉巻はいかが / Pink Floyd

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このレビューを何度かお読みになった方はお気づきでしょうが、私は意外と地味なアルバムの中の佳作に強く惹かれてしまう部分があるようです。

実はこのアルバムもかなりのフェイバリットのひとつ。勿論、名盤と称される「原子心母」も「狂気」も大好きですが、このアルバムの迷いの垣間見える魅力も捨てがたいのです。

前書きが長くなりましたが、今日はそのB面1曲目(LPではね)から。
プログレがビートルズの「サージェント・ペパー・・・」から派生したとすれば、この曲は真にその系統の曲です。

淡々とリズムを繰り返すドラムスとベース、そしてフェイズ・トーンのギター。そこにモジュレーションのかかった切なく叫ぶようなボーカル。そして、決め手はなんと言ってもブルース・フィーリングあふれる泣きのギターでしょう。

正直、プログレに泣きのフレーズって異色の組合せだと思うのだけれど、すべてが計算しつくされたバックの演奏に、こんなラフなギターを組み合わされると思わずドキッとしてしまうのです。

それにしても、彼らのアルバムの中の小曲って、なんでこんなに魅力的なのが多いのだろう?でも、だから彼らのアルバムがいつになっても私にトキメキを与えてくれるのだけれどね。

≪From アルバム『炎』≫