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Going Down / Moloch

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この曲は誰もが1度は耳にしたことがあるはず。
なんたって、ロックの分野ではジェフ・ベックが、ブルースの分野ではフレディ・キングがそれぞれカヴァーして、世に広めちゃった曲だから。

でも、実は、最初にレコードに吹き込んだのはこのモロコだといわれているらしいのです。なんたって、作者のドン・ニックスがプロデュースしてんだから、多分そうなんでしょう。

っで、そんな最初期のこの曲はどうかというと、これがまたカッコイイ。後にカヴァーされるようなスピード感こそないものの、60年代後半の「少しサイケの混じったブルース」って感じで、とても心地よいのです。

ギターは太く、やや歪んだ音でリフワークを見せ、もちろん、メインの『Down Down ・・・』の部分では、ボーカルに合わせたくだりのフレーズがそれられています。

この部分だけでも、多くのギタリストやボーカリストが取り上げた理由がわかるような名曲。とっても美味しいのです。

さらに彼らのバージョンでは、ちょっと湿っぽい雰囲気を払うようにオルガンがその上を自由に浮遊する・・・って感じに仕上がっています。

それにしても、カヴァーばかりが有名になって、オリジナルがかすんでしまうとは・・・なんと不遇なばんどなんでしょう。

≪From アルバム『Moloch』≫