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YOUNG LOVE / Mary Hopkin

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久しぶりの更新となってしまいました。基本的に週末には更新しているのですが、この所、春の陽気とは裏腹に体調を崩しておりまして・・・この春も満開の桜はお預けとなってしまいました。

っで、今日は週末、病床(大袈裟に聞こえますが)で聴いた、春の香りたっぷりのこの曲を。

彼女は知ってのとおり、かのアップル・レコード所属生でして、とりわけマッカトニー卿が可愛がっていたようです。ということもあり、彼への憧れも見え隠れするポップ・ナンバー。

なんたって、小粋なリズムがいいでしょ。そして、その中を踊るようなベースが駆け抜け、2人の彼女(つまり、2トラック分のボーカルってことね)が爽やかに歌い上げています。特にAメロの部分のすべてのトラックの絡み方は最高にカッコエエです。

もともとの曲自体も爽やかなメロディーでいい曲なのに、こんなアレンジをされたら、体の中の灰汁がすべて抜けてしまいそうです。
聴き続けると、私の中のクロいものがすべて抜けてしまいそうで・・・恐ろしい曲ですわ(笑)

≪From アルバム『POST CARD』≫

見つめあう恋 / Herman's Hermits

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昨日に続いて、今日も春にぴったりのマージー・ビートを。
マージー・ビート随一の陽気なメロディといえばこのグループ、ハーマンズ・ハーミッツ。今日は、そんな彼らの67年の甘いポップ・ナンバーから。

この曲、昔からよくテレビなんかで使われていたけれど、数年前にこのグループのレコードを聴くまでだれが演奏していたか知りませんでした。そして、レコードを買ってからも聴きなおすたびにつくづく“いい曲だなぁ”っと思うのです。

甘いメロディラインにかぶさるようなバック・コーラス、そしてストリングスがいいですね。当たり前ですが、イギリス的な美しさに満ち溢れています。やや単調なリズムにもこれだけの美しい曲なら納得。後半に進むにつれ、コーラスも厚くなり、ホーンやストリングスも盛り上げてくれるのだけれど・・・ライブで再現するのは難しそうです。

ビートルズと同じEMIということで、同時期のビートルズの手法を真似ている部分もありますが、より英国人的な視点がつよいこのグループ、結構好きです、私はね。

≪From アルバム『ハーマンズ・ハーミッツ』≫

Bus Stop / Hollies

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なぜか、春になると私の体と耳はマージー・ビートを欲してきます。
マージー・ビートが持つ独特のフワフワ感と青臭さが、私をそんな気分にさせるのでしょうか?

っと、いうことで今日はその筆頭のホリーズの大ヒット・ナンバーを。このバンド、ビートルズの様に“偶発性が生むかっこよさ”はないけれど、“計算しつくしたコーラスワークの美”が引き立つバンドなんです。

この曲もそんな曲で、私はサビのメロディーが大好きです。
何かがこみ上げてくるようなボーカルのメロディーと複雑に絡み合うコーラス。そして、意外にもどっしりとしたリズム隊(ベースはジャック・ブルースだとか・・・)がそんなフロントとの素敵なギャップを生んでいます。

日本ではやっと評価されてきたバンドですが、正直なところ、ビートルズの陰に隠れていないで、もっと語られてもいいような気がします。
っと、えらそうなことを言ってしまいましたが、かくいう私もこのバンドに出会ったのはつい数年前です。私自身も“青臭い”っということでしょうか?

≪From アルバム『ベスト・オブ・ホリーズ』≫

Hot Dusty Roads / Buffalo Springfield

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ハタチぐらいの時に理解できなかったんです、このグループの良さが。ですが、それから多少音楽経験値もアップして、数年たった今、大好きになりました。

今日は、この“スーパーグループ”のこの曲を。
当時、本人達はあまり意識していなかったと思うけれど、このメンツをみれば間違いなく60年代アメリカンロックのスーパーグループです。それだけに曲に関してはどれも素晴らしい!!ウエスト・コーストな爽やかさ全開です。

この曲は、そんな中でも少し砂埃を感じるロック・ナンバー。
乾いたドラムスとアコースティック楽器が全編を引っ張り、ボーカルとコーラスの絡みがこのグループらしいハーモニーを生み出しています。ですが、私はこの曲のエレキ・ギターに痺れました。リズムにメリハリをつけ、所々で細かいフレージングを入れていて、演奏面の魅力を格段に上げています。あと、間奏の不安定なソロ(ニール・ヤングか?)もロック度を高めています。

私はCDで持っているのですが、このアルバムはアナログ独特の分離の悪い、厚い音で聴きなおしてみたいと感じるこの頃です。

≪From アルバム『Buffalo Springfield 』≫

move over / Janis Joplin

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ローズ・・・その名のとおり、美しく、トゲがあり、瞬間的な輝きで咲いたジャニス。今日は彼女の代表曲を。

この曲は、最近CMで某アイドルも歌っておられますが、このオリジナルの迫力、歌唱は圧倒的です。これほど暴力的に魂の叫びのような歌声の中に、やさしさを感じるのは私だけでしょうか?前半のリズムとボーカル、ギターのユニゾン、そしてオルガンが入り徐々に盛り上げって行く展開・・・彼女の曲の中でも最も完成度は高いでしょう。ギターソロなんかもかっこいいし、何よりもコーラスの最後の部分のシンコペーションがたまりません。

このアルバムの完成を待たずに他界してしまった彼女ですが、これだけの輝きを放って世を去るのはあまりにも物語りすぎます。
「if」は現実ではありませんが、「今、彼女が生きていたらどんな歌を教えてくれるだろう」と物思いに耽ってしまいます。

≪From アルバム『pearl』≫