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What Do You Do? / The Bonzo Dog Band

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思わずジャケ買いしてしまいましたが、彼らのことは名前を聞いたことがある程度しか知りませんでした。

そして、購入後初めて彼らの音楽を聴いた印象は、「とてもコミカルで、楽しいポップス」ということでした。
実験的な要素も持ちつつ、全体の印象はとてもポップなのです。

特にこの曲では、それを感じずにはいられませんでした。

メロディーラインは、所謂マージービートの延長のような感じ。
演奏面だって、ごてごてのサイケのように目新しい技術が駆使されているわけでないのです。むしろ、バックで牧歌的なホーンが聞こえたりして、どちらかといえば英国のトラッドな部分が色濃いかもしれません。

だけど、ここで聴こえるボーカルの左右の振り分け(ひとりのボーカリストが左・右・中央の3方向から畳み掛けてくるのです)は、かなり革新的なのではないでしょうか?

そして、ベースの使い方。イントロのフレーズとサビ以外ではずっと4分音符を刻むのですが、その響き方がとても特徴的。ある意味この曲のサイケなイメージをぐっと盛り上げています。

終盤のピアノフレーズだって、それまでまったく出てこなかったパートがここでいきなり前に出てきて、まったく違ったメロディを奏でるなんて・・・。

世に流れている情報量も多くないのですが、どうやらビートルズとの交流も少なからずあるらしいです。

これらは間違いなくそんな交流の影響もあるのでしょう。

とにかく今まであまり体験したことのない音楽でした。これは、1度ハマるとクセになりそうです・・・。

≪From アルバム『 Keynsham 』≫

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise) / Beatles

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最近、私の携帯プレーヤーに入っている音源の中でもかなり再生頻度が高いのがこの曲。中期以降のビートルズを考えた場合でもこれほど“ライブ感”をかもし出す曲は少ないのではないでしょうか?

実際にライブ録音メインだったはずの「Let It Be」のナンバーでさえ、これほどのライブ感覚はないものね。まだ、彼らのなかに潜在的にライブを意識していた部分が残っていた時代だからできた曲だと思います。

っで、何がこの曲をかっこよく仕立てているかというと、やっぱりギターなんだよね。そう、このファズがかったギター(この音色だとSGでしょうか?)が刻むリズムとボーカルの掛け合いに入るブルージーなフレーズ。ホントに素敵です。

ポールのカウントから始まって、ロックンロールなのりのままビートルズが誇る最高のハーモニーも最初から最後まで楽しめてしまうっというのもちょっとお得な気分にさせてくれます。なんといっても、ジョンの下からのハモリが私は好きでたまりません。

アルバムにのみ入っているこの“サージェント・ペッパー…”を体験したことがない方、この1分30秒に満たない曲を聴くだけでもこのアルバムの価値はあると思いますが、如何?

≪From アルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』≫

God Only Knows / The Beach Boys

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夏になると無性に聴きたくなるのがビーチボーイズ。
今や、私の体にとって、上質なカリフォルニア産のポップスは、日本の蒸し暑い夏を乗り切るには必需品なのです。

っと、いうことで今日は、彼らの中でも名盤と名高い『ペット・サウンズ』から。

実は、このアルバム、ハタチぐらいの時に買ってから2,3年はその良さが理解できなかったのです。ただ、漠然と「よい曲が多いなぁ」っというレベルでした。ところが、ある日、夜中の感覚の冴えている時にこの曲を聴いてすべてが変わりました。

はっきりいって地味な曲なのですが、すべてが計算されている音楽なのだけれど、あえて作り出す音のスキマ。この一見不用意なスキマがあることで独特の分厚いコーラスがとてもすばらしい輝きを持っていたのです。

60年代当時はギターを捨ててしまったロックバンドは、いわば丘の上のサーファーなようなモンだったとおもうのですが、新鋭のシンセを導入し、そんなことさえ忘れさせてくれるような素晴らしい曲を作ってしまったのです。

エンディングのコーラスワークもこのグループらしい手法で、不思議な余韻を残してくれます。

連休の最終日にこの曲で、不思議な世界へ心を寄せることのできる私は、ちょっとした優越感を持つのでした。

≪From アルバム『Pet Sounds』≫

Son of a Preacher Man / Dusty Springfield

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何か得たいのしれない美女・・・これまでの私のダスティ観はそんなもので、積極的に音源に触れ合おうとはしていませんでした。
ところが、このアルバムはそんな先入観を拭い去るには十分でした。

そんな素敵なアルバムからの1曲を。
この曲、もろにメンフィス・ソウルなんです。イントロのギターリフ、ドラムの響きからしてメンフィスの香りがプンプンの音なんです。さらに中盤からはホーン・セクションに分厚いバック・コーラスもついて、彼女自身の歌いまわしもそれに近づいていきます。

ただ、どんなに盛り上がっても理性を保ち、ヒートアップしすぎないところはさすがは英国人。また、そんなクールな面持ちが私の彼女に対する好感度を大幅にアップさせてくれました。

しかし、さすがはアトランティック・レーベル。お得意のメンフィス・サウンドを惜しみなく英国の歌姫にまで提供し、さらに魅力の増すようなアルバムを作ってしまうとは・・・。
単純な私メはすっかり虜にされてしまったのでした。

≪From アルバム『Dusty in Memphis 』≫

Only You Know and I Know / Delaney & Bonnie & Friends

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春の晴れた日はとってもドライな空気が漂って、多少埃っぽい感じがあります。そんな中砂煙を見ると、アメリカの南部ってこんな感じなのかなぁっと、妄想を膨らましてしますわけです。

っと、言うことで、今日は南部のスーバー“夫婦”ディオのライブ盤からの1曲です。

この曲のとっても好きなところは、男女ディオの魅力が最大限つまっていること。ボーカルを入れ替えたり、ソウル・フィーリングたっぷりにハモッたり・・・こんなに男女ディオの可能性は広いのかぁっと感じてしまいます。

そして、バックのフレンズも凄いメンバーばかり。特にクラプトンとD.メイスンが左右のギターを弾いているってのは豪華すぎます。そのほかにも、後のデレク&ドミノスのメンバーやリタ・クーリッジがバック・コーラスだったりとホントに凄いメンバーです。そして、これだけのメンバーがそれぞれの立ち位置をしっかりわきまえて程よい緊張感のなかで演奏している雰囲気が目に浮かびます。

普通、凄いメンバーばかり集めてしまうとどうしても個人プレーに走ってしまい、面白みにかけるところが出てしまうものだけれど、さすがにこれだけのメンツだと違うなぁ~。

≪From アルバム『オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン』≫